子どもの同級生のお母さん、いわゆるママ友とは子どもが成人した今、ほぼ付き合いがなくなりました。
でも、さして親しくもなかったのに、時折思い出す人が一人います。
その人の子どもが、ある犯罪事件を犯したグループの一員だったとして逮捕されたと聞いたためです。
Aさんの性格
そのお母さん(Aさん)と一緒だったのは息子の幼稚園時代。
男の子同士は、言い合いになったりつかみ合いのケンカになることもあります。
Aさんは、自分の子どものB君がケンカをするのがとても嫌なようでした。
B君が叩かれているのを見たりすると、飛んできて引き離すのです。
子どものケンカなので、どっちが悪いのかがはっきりしないことや、原因が何かさえわからないことも普通にあります。
それでも、お友達をたたいてはダメだということは言って聞かせなくてはいけないと思うのですが、子どもに言い聞かせたり叱ったりすることは、Aさんはやりたくないようでした。
AさんにとってはB君の絡んだケンカは、いつも相手が悪くてB君が被害者。
これだと子どもに言い聞かせるようなことはしなくて済みます。
そして、B君が勝っているケンカ(相手の子が泣いている)だと知らん顔なのです。
Aさんの行動から、自分の嫌いなことや面倒なことはしたくないという気持ちがとても強い人のように見えました。
でも、Aさんがすごく変わっているとか、子どもをちゃんと育てていないということはなかったと思います。
そしてB君も、ごく普通の子でした。
だからこそ、何度も思い出すことになるのですが。
直視しなかった?
その後Aさん一家は引っ越ししたため、B君がどんな子ども時代や十代を過ごしたのか知りません。
B君にしても、突然警察沙汰を起こしたわけではなく、きっと何らかの兆候があったはずだと思うのです。
悪い仲間と付き合うようになったとか、家に帰って来ないとか。
もしかしたらAさんは、そんな心配ごとを直視するのが嫌で、気付かないふりをして過ごしてしまったのだろうかと思うのです。
Aさんだけではなくご主人もいたのですから、お父さんは何をしていたんだろうという疑問もあります。
ごく普通の子どもだったB君が犯罪行為に手を染めた理由を知る手掛かりを、育ってきた家庭に求めるのは的外れでしょうか。
疑問ばかりが湧いてきます。
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小さなころを知っているだけに、B君の事件のことを聞いたときは衝撃でした。
それから何度となく昔のことを思い出しては、Aさん親子はなにが悪かったのか、どこで間違ったのだろうと考えます。
もちろんのこと、答えはわからないままです。
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