「食べっぱなし」「着っぱなし」など、「後始末」を考えない生活は自分も気持ちよくないし、環境にも負荷をかけてしまいます。
衣食住において始末よく暮らす方法が書かれています。
使い切る
食材を無駄なく使いまわして使い切り、台所を使うたび後始末する。
そのために便利な道具なども紹介されています。
服は死蔵しないようにし、古くなったものはウェスにして使い切ります。
Tシャツでも洗濯するときは裏返しにしてネットに入れ、手洗いコースで洗う。
これだけでTシャツは3倍長持ちするそうです。
こうしたモノを大切に扱う具体的な方法が紹介されています。
ヨーロッパの家庭での暮らしぶり
阿部さんは年に1回の割合で海外の家庭にホームステイし、暮らしぶりを見てきました。
【食】
ヨーロッパの国々はおしなべて食生活は質素だそう。
中でもオランダでは、朝も昼もパン、コーヒー、チーズだけ。
阿部さんは調子が悪くなり、風邪をひいてしまったそうです。
またドイツでは、近所の酪農家からフレッシュミルクを手に入れて、1週間分のバターを手作り。最後に残る乳清も料理用として使い切ります。
フィンランドでは、道端で摘んだイラクサをパイにして食べ、ゆで汁は植物の栄養剤として使っていました。
徹底して食べきるという生活をしています。
【衣】
ヨーロッパの人々の衣類への「無関心ともいえるほどのそっけなさ」にいつも感心してきたそうです。
フィンランドで見せてもらったクローゼットには、衣類の数は10枚足らず、靴も5足。
「10枚しか服を持たない」のはフランス女性だけではなさそうですね。
もちろんいろんな人がいるでしょうが。
【住】
ドイツ、オランダ、フィンランド、ポーランドといった国でホームステイしたところ、始末はするものの掃除をするのは週1回程度。
汚れやすい浴室、トイレ、リビングの床などを中心に、こする、拭く、磨くといった掃除の仕方。
モノが少なければ掃除もすぐにできるのだと思ったそうです。
阿部さんが一番初めにホームステイしたのはスウェーデンでした。
リンドゲルド家は室内が整然としていたそうです。
リビングは広くほとんど家具がなく、続くダイニングにもダイニングテーブルがあるだけ。
スパースに合わせてモノを配置していることがわかったそうです。
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少ないものを大切に使うというのは一昔前の日本の暮らしのようです。
不便だと思っていた昔の暮らし方が、実はそうではなかったのかもしれません。
【阿部絢子さんの他の本について】
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