新聞を読んでいたら、「84歳 私らしく楽しい服」という記事が目に留まりました。
行司美知子さんという84歳の女性は、色鮮やかな洋服を着ていて近所でもちょっとした人気者だそう。
デパ地下やエスカレーター、公園や蕎麦屋で「かわいい服ですね」「すてきな服」と声をかけられると言います。
そして、服はすべて娘(次女の千絵さん)が手作りしていることを明かすと羨ましがられるそうなのです。
娘の手作り服
※ちゃんとした画像はこちらからどうぞ
右の写真は、赤いモヘアの手編みのセーターと、ウールの黒いジャンパーすかとの組み合わせ。
ジャンパースカートには、赤い模様の大きなポケットが三つ。
左は、黒いセーターと、白地に大胆なグリーンの模様のワンピースです。
「明るい色しか着ない」
お母さんの服を作っている娘の千絵さんは、自分に合う既製服がないことに気が付き、30代で手作りを始めました。
趣味が高じ、今では3歳から90代の約80人に300着ほど教えているとか。
個展も12回を数え、相手は作家の瀬戸内寂聴さんや、いしいしんじさんらに及ぶそうです。
母の美知子さんが60代で着ていたのは、黒のタートルネックにパンツ、古びたブルゾン。
母親と夫の介護、孫の世話でおしゃれどころではなかったようです。
15年ほど前に母と夫を相次いで見送ったあと、白髪染めを止めて髪もバッサリ切ります。
身長146㎝の小柄な体に似合うように、年を重ねてウエストを締め付けるのは苦しいからワンピースにと、娘は母に似合うようにデザインを考えて次々に作っていったそうです。
母の美知子さんは、
「もう明るい色しか着ない! 気持ちが明るくなるものね」
と言っているそうです。
この世で一つ
児童文学者の角野栄子さんのカラフルなワンピースも素敵ですが、行司美知子さんの娘さん手作りの服もお似合いですね。
お二人とも明るくてきれいな色彩だということと、既製品ではないことが共通しています。
角野さんは娘さんの知り合いに頼んで縫ってもらっているそうですし、行司さんは娘さんの手作りです。
お二人の服がいいなあと思っても、同じ服を売っている店はありません。
世の中にたった一つしかない服だからこそ、注目されて羨ましがられるのでしょうね。
と書くのは簡単ですが、欲しくなったらどうすればいいんでしょう。
私は服を作れないし、娘も裁縫できないのは私と同じ。
残念。
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