管理栄養士としての栄養指導やダイエット教室もし、大学で教え、エッセイも書いていた井上和子さんの本を、若い頃に読んだことがあります。
「“自分を磨く”一日24時間」というタイトルでした。
仕事もこなし、身の回りのこともシステマチックに管理する姿は、今も変わっていないようです。
50歳はリスタートの時期
仕事をしている人なら定年が見え、子どもや家族に関することにひと段落するのが50代。
50代は新しいことを始めるのに最適の年代だと言います。
本には新しいことを始めた人の例が載っています。
長年学んだ茶道で師範の免許を取り、教室を始めた人。
大学の講習を受けたことがきっかけで手話をはじめ、手話通訳者の資格取得を目指している人。
3か月のアメリカ語学留学に行った人。
大学に入り直し、心理カウンセラーになろうとしている人などさまざま。
作者の井上さん自身が、母親の介護をきっかけに50歳で介護福祉士の資格を取ったそうです。
基礎から勉強
仕事なり趣味なりを始めようとしたときに勧めているのが「基礎から勉強する」こと。
大学や専門学校に通ったり講習を受けるなどして、資格のあるものなら資格を取ることが大事だと言います。
基礎のない技術や知識は、いつか想定外のことが起こったとき壁にぶち当たるからだそうです。
家事の簡素化
50代からは家事を簡素化することで自由に使える時間を増やしていきます。
そのために必要なのは「計画性」と「モノを少なくすること」。
井上さんは1か月分の献立を作成し、それに従って土曜日に買い物に行き、その日のうちに下処理をしてしまいます。
当日は料理をするだけなので、食事つくりの時間は半分になると言います。
全とっ替えルール
冷蔵庫内のモノの廃棄を1週間ごとに行うそうで、これはまだ珍しくないかもしれません。
すごいのは3か月、3年、10年のルールがあることです。
3か月では小麦粉、香辛料、スポンジ、菜箸、レンジカバーなどを廃棄。
3年ではカッティングボード、キッチンの敷物、包丁。
衣類では普段着、パジャマ、下着(ショーツは1年ごと)、タオル類、シーツ類。
10年では冷蔵庫、レンジ、トースター、掃除機、鍋類など。
まだ使える状態であっても、壊れて慌てて買う手間を省くために買い替えるそうです。
電化製品はメーカーの設定した基準に合わせてのことだそうで、「より小さく」「より省エネ」のものを求めてのことだとか。
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昔から、無駄のないシンプルな暮らしをしてきた井上さん。
お年はわかりませんが、ますますお元気でがんばっているようです。
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