パスタソース「ハコネーゼ」のCM、御覧になったことがありますか?
映画「ローマの休日」の「真実の口」のシーンを使っています。
オードリー・ヘップバーンに、映画ではグレゴリー・ペックがやっていた役を明石家さんまさんがやって手にパスタソースを持ち、「一緒に食べる?」と言います。
始めて見たとき、軽くショックでした。
CM作製
CMの完成度が高いことはわかります。とても自然ですよね。
撮影では、映画と同じサイズの「真実の口」を用意し、さんまさんが演技した映像と実際の映像を合成したそうです。
少しでも目線がずれると、二人が見つめ合っているように見えないため、2人の立ち位置と距離などをカットごとに厳密に計算して臨んだとか。
ヘプバーンの家族にも完成したCMを見てもらったそうで、「すばらしい」「かわいらしい」と評価をもらったそうです。
いやそれはまあ、68年前の映画ですからね。
それをいまだにCMに使ったのだから、家族としては嬉しかったのでしょうが。
かつて、オードリーが好きだった人間にとっては、なんとも微妙な気持ち。
受け取り方はさまざま
私が若いころすでにオードリー・ヘップバーンは中年に入っていましたが、若いころに出た映画のファッションが雑誌に載ったりして人気はまだあったように思います。
「ローマの休日」で当時24歳だったオードリーは、本当に可愛く上品でした。
途中で髪を短くしてからはいっそう軽やかで。
パスタソースを作る創味食品は、「パスタの本場と言えばイタリア。そしてローマ。本格的なパスタを伝えるためには、本格的な舞台をということで「ローマの休日」を選びました」ということです。
このCMを作った人もメーカーの人も、いいCMを作れたと思っているんだろうな。
私の残念な気持ちは欠片もわからないだろうと思うと、さらに残念な気持ちになりました。
私はさんまさんは嫌いではないし、人気も好感度も高いことはわかっていますが、このCMは見たくなかったかも。
自分の思い出
よく考えてみれば、残念に思っているのはオードリーに対してでもなく「ローマの休日」に対してでもなく、この映画を見た20歳くらいの自分の思い出に対してなのだろうと思います。
映画にまつわる自分の若いころの思い出に、ケチをつけられたようなふざけたことをされたような、勝手にそんな風に感じてしまったようです。
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