毎日なにごともなく、同じような日が過ぎていく。
「何もない」ことはありがたいことだと頭ではわかっていても、上がらない気持ちを持て余してみたり。
「毎日を楽しく過ごすにはどうすれば?」と問う58歳の女性に対して、元結不動・密蔵院住職の名取芳彦さんが回答しているのを読みました。
趣味、子どもとの関係、人付き合い
この女性は、趣味もなく、息子夫婦との仲がぎくしゃくしていて、友達が欲しいけれど人付き合いが苦手だそう。
名取さんは、趣味を見つけるためにはまず大型書店に行って、趣味のコーナーの本を片っ端からチェックすることをすすめています。
息子さん夫婦に歩み寄るのは、様々な経験をして心が広くなった年長者の役割だとも。
そして友達が欲しいのに人付き合いが苦手であることについては、やることは友達を作ることではなく、人付き合いの苦手意識を解消することだと言っています。
人付き合いは面倒だけど、面倒でも楽しむことはできる。
面倒なのを覚悟したうえで、相手に心を開けるか、開いても大丈夫な心をもっているかが鍵とのこと。
開いても大丈夫な心を養うのは、自分の生活の中に心の張りを探す練習をすることだと言っています。
心の張り
名取さんによると、心の張りは、大きな楽しみ(旅行やイベントなど)からしか得られないものではないそうです。
楽しいことは毎日“佃煮にできるくらい”たくさんあるそうです。
それに気づくアンテナの感度が鈍っているだけだそう。
例えば、通勤のバスや電車に乗り合わせた人を観察するだけでも、十分楽しめるとのこと。
毎日食べる食事の食材1つ1つの味、生産地、作り方に驚き、感謝することもできる。
各地の天気予報を見て、そこに住んでいる知り合いに思いをはせて、連絡を取ることもできる。
公園や庭先、街路樹の木の幹や草の葉にそっと触れて、季節の変化を体幹することもできる。
どんな些細なことであっても、それを楽しいと感じる心を持つことが大事で、それは練習できるとか。
子育て終了後
この女性は58歳ですが、子育て終了した年齢の女性が、「みんな毎日何をして過ごしているのか」と同年齢の人に聞いているのをネットでときどき見かけます。
仕事や家事などやることはあっても、何を楽しみにして生きていったらいいのか戸惑っている人がいるようです。
寿命が50年程度しかなかった頃は、こんな悩みはなかったでしょうにね。
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