お正月に夫と息子の3人で実家に行きました。
そのとき、私の父が息子の写真をプリントし、鞄に入れているという話を夫や息子にしていたそうです。
「これ、ウチの孫です」と人に見せているらしい。
そんな話、初めて聞きました。
自慢しない人だった
他人の孫の写真を見せられた人はお気の毒ですが、父がそんなことをするとは意外でした。
二人の子ども、私や兄を特に褒めたり自慢したりするようなところはまったくありませんでしたから。
まあ自慢できるようなところはなかったのですが。
父は自慢しない人だったのではなく、自慢できるネタがなかったってことですかね(笑)。
理系だから?
しかし孫の中で息子の写真だけを鞄に入れているというのは不思議。
これまでを振り返っても、特に息子がお気に入りとか、一番かわいがっていたとかはありません。
結構ドライな人で、孫にメロメロになるようなタイプではありませんでした。
もしかしたら、子や孫の中で息子だけが理系であることに関係あるかもしれません。
父も大学に進んで好きな勉強をし、勉強したことを活かすことのできる会社に就職したかったのかも。
理系の勉強をしたかったのかもしれません。
父は十代のころから自分の両親を養って働きづめの人生だったので、若いころに好きな勉強をしたかったという思いが強いようです。
中学を卒業してすぐに働き、夜は定時制の高校に通いました。
その生活で疲れ切ってしまい、高校卒業後、友人に大学受験に誘われたけれど断ったそうです。
そのときのことを「あの時どうしてもうちょっと頑張って大学に行かなかったんだろうと、あとで何回後悔したかわからない」と何度か聞いたことがあります。
孫を慰めに
そんな父は気の毒だと思います。
まだ社会全体が貧しかったころとは言え、父の父がちゃんと働いていたら(病気などの仕方ない理由はなかったらしい)父にもいろんなチャンスがあったはずだからです。
でも、父の中に残っている親に対する怒りの気持ちを見ると、なんとか消化できなかったかなとも思います。
わかっていてもままならないのでしょうか。人の感情って難しいですね。
孫(うちの息子)を見て、多少なりとも慰められた気持ちになってくれれば嬉しいのですが。
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