女性はおしゃべり好きとされています。
親しい友人とのおしゃべりが、何よりの楽しみという人も多いかもしれません。
それは外国でも同じよう。
フランスのマダムたちのランチ会を動画で見ました。
ランチ会のメニュー
舞台はフランスのどこなのかわかりませんが、広い庭のある一軒家。
フランスではコロナのため飲食店は閉鎖だそうで、自宅での会食も6人までとなっているそう。
撮影している日本人女性以外にランチ会に集まったのは、50代から80代のフランス女性5人。
ホスト役の67歳の女性はお料理好きのようで、その日に出されたお料理もケーキも手作りです。
まずはシャンパン。おつまみはフォアグラのカナッペ。
前菜はアンコウとカニのテリーヌ。
マヨネーズから手作りしたソースを添えて。
メイン料理は牛肉の赤ワイン煮(煮込みは4時間)。
デザートはメレンゲ菓子のパブロバ。
クロームたっぷり、マンゴー、パッションフルーツをトッピングし、ライムを削って庭のミントを散らして。
最後は差し入れのチョコ。
食べてしゃべって笑って、延々5時間のランチ会です。
日本人との違い
撮影者の方が言うには、日本人とフランス人の違いが3つ。
「今日のファッションを教えて」というと、日本人は恥ずかしがるけれどフランス人は「いいわよ。どうぞ」とカメラの前でくるりと回ってポーズ。
二つめは、誰も気を遣わない。
お料理もケーキも、取り分けるのはホストの人だけで、誰もそれを手伝わない。
三つめは音楽をかけて「踊ろう」となったとき、フランス人はノリノリで踊る。
なのだそうです。
疑問もある
楽しそうなのはよ~くわかりました。
でも、と庶民の私は思ってしまいます。
5人分の食事、それにワインも開けているようだし、結構お金かかりますよね。
自分が招きたいから気にしない。お金持ちなんだから平気、ということでしょうか。
それに、みんな友人同士なのだから、招かれたら招き返しますよね。
そのとき、みんなこんなお料理を用意するのかな?
料理が苦手、作りたくない、時間がない人はどうしているのでしょうか。
5人の中にはイタリア語教師の人や社長をしている人もいたようですが、仕事で忙しくてもおもてなしはするかな。
疑問がいっぱい。
私みたいに、招かれたら自分が招き返すことばかり考えて負担に感じてしまう人間には、この付き合いの濃厚さはちょっと腰が引けます。
でも楽しそう。
おしゃべりが楽しいのは洋の東西を問わないようです。
1968年の五月危機以降、フランスでは家庭での調理の習慣が崩壊したといいますか、冷凍・レトルト・缶詰等を中心とした簡単な食事に移行しています。もちろん、料理が趣味の人は現代でも色々と手作りしているのでしょうが…。そのため「料理が苦手、作りたくない、時間がない」のが一般的で、日本にも進出している「Picard(ピカール)」などの冷凍食品専門店で前菜からデザートまですべて揃えて人を招いたり、普通に行われています。それから自分が招かれたお宅で手作りの品を振舞われたからといって他のメンバーも同じようにしなくてはいけない訳ではないですし(ゲスト側からすると、手作りの品を食べるのが好きではないという場合もありますよね)、自分の番では持ち寄り式にしたり、ドミノピザを頼んだり、バーベキュー形式にしたり、負担がかからないようにすることが多いと思います。在仏ですが、とにかく何でも手間暇をかけないということに重点を置いている人ばかりですね。文化的にも配慮や思いやりなんてないですし、「やる気のある人は勝手にやれば?」というスタンスで。
桜さん
コメントをありがとうございます。
私の中にあるフランスのイメージとは違っていて驚きました。
フランスは美食の国と言われていますし、フランス女性はおしゃれで食べるものにもこだわりがあると思っていました。
今回の動画の女性も含めて、今までに読んだエッセイに登場したフランス女性たちは、「やる気のある人が勝手に」やっていたということなのですね。
なるほど~。
>文化的にも配慮や思いやりなんてないですし
フランスの人はすごく合理的な考えをするということでしょうか。
でも楽しみのための食事会で無理をしたり我慢をするとそもそも続きませんから、フランス式のほうがいいのかもしれませんね。
実際に住んでいる人ならではの現地の実情を教えていただき、ありがとうございました。