料理研究家の栗原はるみさん。夫を亡くしてからの1年

7/2放送のNHK「クローズアップ現代」は「夫婦2人 会えなくなった先に」と題し、料理研究家の栗原はるみさんが登場しました。

46年連れ添った夫の玲児さんを、去年がんで亡くしたそうです。

この1年、夫の死をどう乗り越えようとしたのかが語られました。

夫の勧めで料理研究家に

専業主婦で、料理の大好きだったはるみさんに料理研究家になることを勧めたのは14歳年上の玲児さんだったそうです。

玲児さん自身もすごく料理の上手な人で、はるみさんの料理に対しても厳しかったとか。

すごくよければ「ベリーグッド」「まこといい」、だめなときは「これは料理家としてダメだ」とはっきり言われたそうです。

料理研究家になれて、ここまでこれたのも彼のおかげだと言っています。

この1年

玲児さんを亡くしてからの1年は、孤独感や喪失感の日々だったそうです。

寂しすぎて爆発しそうな気持ちをコントロールするのが今でも大変だと。

悲しい道から早く元気な道に渡りたい、飛び越えたいと思っている。

必ず元気になる、なって見せると思っているけれど、二つの道を行ったり来たりが激しくて、なかなかこっちの道に渡れない。

家族もお友達も心配してくれるけれど、これは自分が頑張って立ち上がるしかない、と。

玲児さんの手紙

玲児さんは余命宣告されたときに手紙を残していて、その一部を番組で公開されていました。

とても素敵な手紙だったので、ご紹介したいと思います。

はるみ様

心底からの感謝と尊敬、そして愛を申します。

僕は決して良い夫ではなかった。

しかし、よく耐え、許し、愛してくれた。

感謝あるのみ。

そして、君は常に努力の人です。いつも前を向き、決して手を抜かない。

天性の美質とは云え、頭が下がります。

今、君と初めて下田の海で出会った時を想い出しました。

君は本当に可愛かった。

そして今も可愛いよ。

この手紙を読んで、彼と過ごしてきたことが本当に良かったのだと心から思えたというはるみさん。

この手紙を残してくれたことが、残った人生の大きな力になったと言います。

仕事では、彼が食べたらこう言うんじゃないかと想像しながら、おいしいと言われるまで何度も練習して頑張ることにしているそうです。

でも、仕事以外の料理はしなくなったとか。

一緒に食べたシーンがよみがえるからだそうです。

インスタに感謝の言葉を

玲児さんが亡くなってから、はるみさんは日々の暮らしの中で感じたことを写真とともにインスタグラムにあげています。

その最後にひとこと、玲児さんへのお礼の言葉を添えているそうです。本人に届くことを願って。

強く生きると決めて、元気に生きていくことを彼は非常に望んでいると思う。

もうちょっと経ったら、きっと元気になってその報告ができればいい、ということでした。

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涙を浮かべながら話すはるみさんの姿からは、かけがえのない夫を亡くした絶望感と、そこから立ち直る困難さがひしひし伝わってきて、胸が痛くなりました。

同時に、それほどまでに愛する相手と巡り会えたことは幸せだったのだろうと思います。

夫婦である限り、いつかはどちらかが先に逝きます。

自分たちはどうだろうかとわが身を振り返って考えさせられました。

夫の玲児さんや、お二人のなれそめについて書いています。

栗原玲児さんは再婚だったこと、妻はるみさんとのなれそめ

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