あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
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息子の大学時代の友人で、俳優志望の人(男性)がいます。
大学のころから俳優になりたいと言っていて、会社員として働く今も、その夢を捨てきれず、何かのオーディションを受けたとか受けるとか。
親御さんに猛反対されているそうです。
30歳でオーディション
演出家の鴻上尚志の人生相談で、同じような内容の相談がありました。
大学生の息子が俳優になりたいと言い出し、人生を棒に振って欲しくないと悩む父親からの相談です。
プロの演出家として40年近く俳優のオーディションを続けている鴻上さんによると、30歳で初めてオーディションを受ける人がいるそうです。
その人たちは判で押したように同じ答えをするとか。
もっと早く(高校卒業のころ)にオーディションを受けたかったけれど、親に反対されて大学に行った。
大学を卒業してオーディションを受けようとしたらまた反対されて就職した。
会社を辞めて受けようとしたけれど親が反対すると思ってできなかった。
30歳になって、もう反対されても自分のやりたいことをしようと思い、ここへ来た。
という返事だったそうです。
プロの俳優も、プロのスポーツ選手や音楽家などと同じく、少しでも早く始めたほうが有利なのは変わらない。
30歳で初めてプロになれる人もいるかもしれないけれど、18歳や22歳に比べて可能性はずっと低くなる、と言っています(あくまでプロを目指す場合)。
優秀な働き手になる
子どもと言っても成人している彼らは、プロになれないと思ったら諦めてちゃんと働くそうです。
昔は35歳や30歳を区切りとしていたけれど、最近は25歳が目安になっているそうです。
親に言われるのではなく、自分でちゃんと考え、自分の才能を見切るのだそう。
そして、プロの俳優を諦めた人は優秀な働き手になるそうです。
大きな声が出せて、挨拶することや先輩を立てることに敏感。
人間相手の共同作業という演技を続けてきた人はコミュニケーションスキルが上達しているため、こじれた人間関係の中でちゃんと働ける優秀な人材になるとか。
親の役目
息子が俳優になりたいと言い出して悩む父親に対しては、
「過剰に反対するわけでもなく、ただ、少し離れて、見ないふりをして見ているのがいいと思います」。
過剰に反対すると、「親とどう戦おう」ということしか考えられなくなり、過剰に期待していると、「親の期待に応えられるだろうか」しか考えられなくなるから、ということです。
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鴻上さんの言葉を読むと、息子の友人はとにかくチャレンジしてみるべきなのかもしれません。
息子の友人宅では、この年末年始に家族会議が開かれるそうです。
どうなることやら。
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