以前、「隣の億万長者」という本を読みました。
億万長者の子どもも、やはり億万長者になるのでしょうか。
ところが、「経済的援助を与えれば与えるほど子どもは資産を蓄えず、援助が少なければ少ないほど資産を築くようになる」ということが、統計的に証明されているそうです。
もらったお金は消費する
経済的援助してもらった子どもは、どうして資産を築きにくくなるのか。
1.与えられた金は貯蓄よりも消費に使われる。
2.親から経済的援助を受ける人は、自分の財産と親の財産を同一視する傾向がある。
3.親から経済的援助を受ける人は、借入金に頼る割合が高い。
4.親から衛材的援助を受ける人は、投資に回す割合が少ない。
親から援助を受けたとしても、そのお金はないものとして倹約して暮らす、あるいは援助分はすべて投資や貯蓄に回すことができれば資産も増えていくのでしょうが、苦労せずに手に入ったお金はどうしても散財してしまうのでしょう。
そして、浪費の習慣は一度ついてしまうと止めるのが難しくなります。
きょうだいで比べると
このことは、同じ裕福な親を持ったきょうだいを比べて見るとよくわかります。
複数の子どもがいると、小さな時からしっかりしていて自制心がある子どもに対しては、親も自主性を重んじて、あまり口出ししません。
その分、他の子どもに口出しをし、ああしろこうしろと言うようになります。
すると、強い子はさらに強く、弱い子はますます弱くなります。
親から与えられる金額が少ない子ほど経済的に成功し、たっぷりもらうほうが成功しない場合がほとんどだということです。
魚の取り方を教える
子どもへの経済的援助もさまざまで、よい影響を与えるものもあります。
その一つが教育です。
億万長者の家庭では、メディカルスクール卒の子どものいる確率は一般家庭の5倍、ロースクール卒の子どものいる家庭は4倍だそうです。
教育は、子どもに魚を与えるのではなく、「魚の取り方を教える」方法です。
著者は、子どもには経済的援助より勇気を持つことを教えるべきだと言っています。
勇気とは難関や危険に直面してもひるまない強い気力のこと。
勇気を身につけるには売り込みが必要なことをさせてみなさい(クラス委員に立候補する、ガールスカウトでクッキーを売るなど)と答えるそうです。
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