料理が上手でも好きでもないせいで、人を家に招くことが苦手です。
今は誰も訪れませんが、子どもが小さいころはママ友との付き合いがそれなりにあり、料理が絡む段になると(持ちよりパーティなど)とたんに気が重くなっていました。
招かなくなってきた
家庭の食卓調査を20年以上続けている岩村暢子さん(大正大客員教授)によると、
「もてなさなくてはいけないような人は、たとえ身内でも、あまり自宅には呼ばなくなっている。家で人に食事を出す機会は激減した」そうです。
ホームパーティは持ち寄りが基本、紙製の食器を使うことも多いとか。
博報堂の2020年の調査でも、
「友人を家に招くことが好き」と答えた人は12%。98年から12ポイント減。
「友人は多ければ多いほどよいと思う」人は6割近くいたのに、今では18%。
「生活水準や価値観が似た、緊張しなくてすむような人たちとばかり付き合うようになっている」(岩村さん)そうです。
コロナの影響もあるかもしれませんが、何となく内向きというか、人付き合いに積極的でない感じはしますね。お前が言うなって言われそうですが。
ドイツでは
新聞記者の女性は5年前、ドイツのお宅に2晩泊めてもらったことがあるそうです。
長旅で疲れ果てて空腹で、夏なのに冷え込む夜で温かいものが食べたかった彼女。
テーブルには冷蔵庫から出てきたハムやサラミとチーズ、パンなどが並んでいました。
次の日の朝も夜も、ゆで卵が加わったりしながらほぼ同じメニュー。
この一家を紹介してくれた人(日本人)によると、彼らは客好きだけど、人が来てもいつもと同じものを食べているだけで悪気はない。
なにより大事にしているのは「住」で、家を手入れして普段からきれいにしているからいつ誰が来ても大丈夫。
確かに家中をくまなく案内してくれて、散歩にも連れ出してくれて楽しいひと時を経験できた。
その体験が、彼らのもてなしだったのだろうと記者は感じたそうです。
割り切れないから
このくらい割り切れればお客を招くハードルは下がりますね。
しかしこの記者も言うように、お客となるとどうしても食べ物に気が行ってしまいます。
少々家が散らかっていてもおいしい食べ物さえあれば、と思ってしまう。
だから料理が苦手な私は余計に人を招くことが億劫になるのでしょう。
今さらがんばって付き合いたい人がいるわけじゃなし、もう誰も招かないままでいいかな。
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