「姑の遺品整理は迷惑です」という小説を読みました。
著者の垣谷美雨は、「老後資金がありません」、「夫の墓には入りません」、「あなたのゼイ肉、落とします」など、女性にとって重要な問題を取り上げた小説で知られます。
私自身も、夫の実家を片づけている最中とあって、思わず買ってしまいました。
ストーリー
姑が急に亡くなったため、仕事が忙しい夫に代わって、嫁の望登子が家を片づけることになります。
賃貸なので早くしないと賃貸料がかかるし、業者に頼むと高くつく。
3Kの団地だからなんとかなると高をくくっていたら、あらゆるところに詰め込まれた物に圧倒されそうになります。
身の回りをきちんと片づけて旅立った実母と比べたりしつつも、徐々に姑の知らなかった面が明らかになってきます。
垣谷さんの他の著書と同様、ユーモラスで読後感は爽やかです。
よくあること
本の帯に「どうしてこんなに溜め込むの!?」とあるのですが、これは私自身が夫の実家を片づけながら、何度も思ったことです。
小説の姑も、新しいものを買ったときに古いものを捨てずにそのまま置いておく、ということをしていますが、うちの義両親もそうでした。
そして望登子が、姑は団地へ引っ越しした時どうして捨てなかったのか、引っ越しはモノを捨てるチャンスなのに、と思う場面があるのですが、義両親も同じくそのまま今の家へ持ってきていると思います。
よく調べているなと感心しましたが、お年寄りあるあるなのかもしれませんね。
嫁の愚痴
望登子はゴミ袋にモノを入れながら、「お義母さん、いい加減にしてくださいね」と愚痴ります。
「この物の多さは、日頃から気をつけていれば避けられたことなんですよ。仕方がないの一言で片づけられたら、遺された者はたまったもんじゃありません」
「残り少ない人生の持ち時間をね、新聞を束ねてゴミ置き場まで往復するなんていうつまらないことに使いたくないんです」
読んでいて、思わず笑いそうになりました。
自分のことでなければ面白いですからねえ。
でもほんと、望登子さんの言う通り、日頃からモノを増やさないようにしないとだめです。
義母が亡くなって今年で丸3年になりますが、まだ終わっていないんですから(泣)。
軽トラが欲しいくらい。
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