集中力が必要な時というと、仕事や勉強をしている最中に限られると思いがちです。
でも日常生活でも集中力がないことを実感することはあります。
本を読んでいて、何度も同じ行を繰り返して読んでしまう。
他の部屋に入ったとたん、何しに来たのか思い出せない、など。
脳の特性
こうしたことが起こるのは注意力が低下しているため。
そもそも人間の脳は、よく目立つ、目新しい情報にすばやく注意を向けるようにできているとか。
太古の祖先は、そうやって危険を回避してきたのです。
でも現代では環境は変わっています。
それに集中力が必要とされる仕事をしているとき、何度も何度も注意力を引き戻しているとそれだけで疲れてしまいます。
集中力を維持するために
1.マルチタスクをやめる
集中力は「懐中電灯」のようなものだと考えるといいそうです。
懐中電灯を、ある一つの仕事に当てる。
複数の仕事をするときは、今まで当てていたのをやめて、他の仕事に当てる。
どうしても複数の仕事を同時にこなさないといけないときは、パフォーマンスに遅れが生じることを覚悟し、そのことで自分を責めず、単純に意識を切り替えるようにします。
2.ブレインブレイクの実践
1日に何度かブレインブレイク(脳の小休止)を取り入れます。
自分の注意力の状態を確認するためにも、「STOP」を何度か実践します。
STOPとは、
S=いま行っている仕事を中断する(Stop)
T=ひと息つく(Take a breath)
O=自分の中や周囲でいま起きていることを観察する(Observe)
P=仕事を続行する(Proceed)
の略語です。
3.マインドフルネスで注意力を鍛える
マインドフルネス・トレーニングによって、自分の意識がどこにあるのかに気付き、必要な時にそれを元の軌道に戻す訓練ができます。
まず、背筋を伸ばし、力を抜いて楽な姿勢で座ります。
(1)フォーカスする
最も気が付きやすい呼吸の「感覚」を、注意の「ターゲット」と考えます。
感覚は、呼吸するときの胸の動きや、空気が鼻から流れ込んでくるときの冷たさなど、自分が気付きやすいものを選びます。
(2)気が付く
心が呼吸から離れたら、そのことに気付くようにします。
(3)向け直す
心が呼吸から離れたら、再び注意を呼吸に向け直します。
(4)繰り返す
「フォーカスする」→「気が付く」→「向け直す」を繰り返します。
このトレーニングによって、仕事で心が集中すべきこと以外に移っていることに気付いたら、向け直すことができるようになるとのことです。
コメントを残す