事実ではないネット記事。三谷幸喜氏の場合

ネット記事がいつも真実を伝えているわけではないのだろうと思っていても、実際のところは一般人にはなかなかわかりにくいです。

脚本家の三谷幸喜氏が朝日新聞に連載しているエッセイで、その実際のところを垣間見ることができました。

実際は違う

三谷氏が脚本を書いている、NHKの「鎌倉殿の13人」に関するネット記事について。

●三谷氏が毎回現場に顔を出して新垣結衣さんに役作りのアドバイスをし、クランクアップ時には彼女にねぎらいの言葉をかけた、と書かれたそうです。

→実際には、三谷氏と新垣さんが会ったのはクランクイン前の1度だけ。演技をしている現場に行ったことはなく、「そんな脚本家なんて聞いたこともない」と。

撮影前、途中、終わった後の3回、メールのやりとりをしていて、ねぎらったのもメール。

●三谷氏は新垣さんに入れ込んでいて、ぞっこんなあまり勝手に出番を増やし続けている。

→そんな理由でドラマの内容を改変するような、低レベルの創作活動をしているつもりはないのだけれど、とのこと。

●三谷氏が情報番組に出るようになり、そのせいで台本が大幅に遅れて、謝りの長文メールをNHKに送った。

→もっと前から大幅に遅れている。長文メールも送っていない(安住アナへは長文の反省メールを送ったことがある)。

事実ではないにしろ、いずれも好意的な文章で、三谷氏は気を悪くしているわけではないそう。

話題になるのは番組にとっても悪いことではないし、ありがたいと書いています。

でも、最初の記事(現場で新垣さんにアドバイス)を書いたのは、経歴の長いプロの記者で、署名記事だったそうです。

そういう人でも事実とは違うことを書くというのは、ちょっと恐ろしい気がしなくもありません。

この記事を読んだ一般の人は、そんな細かいところは気にしないだろうと思ってのことかもしれませんが、書かれる方はそうは思えないでしょうね。

応援のため?

新垣さんの記事を書いた人は、もしかしたら応援したい気持ちが前に出てしまったのかも?

人気脚本家に気に入られることは女優さんにとってプラスになるだろうとの思いから、つい書いてしまったのかな。

しかしそうであっても、事実と違うことを書かれると、三谷氏も新垣さんもお互いすごく気を遣ってしまいそう。

こういうときは、記者個人の気持ちとして書けばいいのでしょうね。

読んでいただきありがとうございました。
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