イギリスの作家、ヴァージニア・ウルフは、女が自立するための条件として、年に500ポンドの収入と、「私ひとりの部屋」が絶対に必要だと書いたそうです。
それが1929年のことで、92年前です。
500ポンドというのは現代の円に換算すると、約410万円になるそう。
自立に必要という金額としては納得できます。
女性の平均年収
ただこの410万円という金額は簡単に稼げるものではなさそうです。
参考までに、女性の平均年収を見てみましょう(2019年9月から2020年8月までの一年間にdodaエージェントサービスに登録した人のデータです)。
20代女性は321万円、30代377万円、40代403万円、50代以上431万円。
ちなみに同じデータで男性の平均年収を見ると、20代で371万円、30代484万円、40代573万円、50代以上661万円となっています。
これらは求人・転職サイトの登録者のデータですが、全国的に見てもそれほど大きな違いはないのでは。
そして、男女格差がここまで大きいことに改めて気づかされます。
自分名義の家
自立の道は独身の人なら当たり前のことですが、結婚しているけれど死ぬまで夫と一緒にいることにためらいを感じる人は、この先の歩む道を模索しなくてはいけません。
結婚や出産で仕事を辞めても、子どもの手が離れる40代からパートに出て、生活は夫の稼ぎで暮らしながら自分のパート代はすべて貯蓄に回し、50代で自分名義の家を建てた人もいるそうです。
自分名義というのですから、夫との関係はあまりよくなかったのでしょう。
これなら夫ともう一緒に暮らせないとなったときも安心です。
やはりお金、そして自分の居場所を確保すると強いですね。
相続で共有名義の家
自分名義ではないけれど、夫との共有名義で家を買った人もいます。
ご本人も長くお勤めでしたが、相続でまとまったお金が入ったことがきっかけで、夫のほうから購入を言い出したようです。
共有ではあっても、自分の家ができることで精神的にも落ち着いたそう。
それまで何度となく夫に言われていた、将来は夫の実家に戻ることもなくなるだろうし、介護の強制など言われたら離婚も考えるつもりだとか。
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やはり自分の収入を持っていると、いざというときに強いことは間違いありません。
そして家も。
ヴァージニア・ウルフの言う「私ひとりの部屋」とは意味が違っているかもしれませんが、「自分の家」を持つとなによりも心強いでしょうね。
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