食べ物の好き嫌いは多くの人に見られます。
多くの食べ物がある中で少しくらい口にできないものがあっても、特に問題はありません。
でも、度を超すと身体的健康に影響を及ぼすだけでなく、メンタルヘルス関連の悩みを抱えるリスクも多くなるようです。
学生の調査結果
米ボーリング・グリーン州立大学で大学生488人相手に調査を行いました。
食べ物の好き嫌いの激しさと食事摂取量、社会不安障害、生活の質(QOL)などとの関連について調べました。
その結果、「好き嫌いが激しい」と判定された学生(190人)の65.2%は、10品目未満の食品しか摂取しておらず、野菜や食物繊維の摂取量が少ないこともわかりました。
さらに、好き嫌いが激しい学生は、社会不安障害のスコアが高い傾向がありました。
社会不安障害は、普段の行動を他者に観察されたり、恥ずかしい思いをすることを極端に恐れるというメンタルヘルスの不調のことです。
食べ物の好き嫌いが激しいほど生活の質(QOL)が低いという関係も明らかになっています。
ある学生は、「自分の好き嫌いが激しいために食事時間の半分を、水を飲むことに費やすることがある」と答えています。
また複数の学生が、「友人と食事する際、食べられるものがあるか不安なのでスナックを持ち歩く」と回答しています。
かつての同僚も
この調査結果を見ると、激しすぎる好き嫌いはかなりなマイナスを本人にもたらすようです。
修正できるなら早めに(子どものうちに)治したほうが本人にとっても楽になるでしょうね。
私が若いころに働いていた会社の同僚(女性)が、この「好き嫌いが激しい」人でした。
魚は全般だめ、肉は部位による、キノコもだめ、というように食べられないものが多い人だったのですが、その話をするときになぜか自慢げだったことを覚えています。
周りは呆れているのですが、本人はそれに気づいていませんでした。
本当に食べられないのではなく、食べないことで周りから気遣ってもらえる立場にいたかっただけではないかと思っていました。
彼女は情緒不安定なところもあったので、好き嫌いの激しさと社会不安障害やQOLと関連があるとする調査結果には納得です。
しかし周りがどう言っても、本人が色々食べられるようになりたいと思わなければ変わることは難しいのでしょうね。
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