ベニシアさんと梶山正さんの本、「ベニシアと正2 ―青春、インド、そして今―」が出版されたので、さっそく読みました。
お二人それぞれの青春時代、インドの滞在、今の状況などが綴られています。
さまざまな経験
二人とも、これまでにさまざまな経験を積んできているのだなと感心しました。
貴族出身でありながら遠くインドまで行き、さらに日本で暮らすようになるベニシアさんは、困難にも負けない行動力と、人を引き寄せる力を持っていますね。
「猫のしっぽカエルの手」でよく見せていた穏やかな笑顔はベニシアさんの一面であって、すべてではないのだなと思いました。
施設入居前後
ベニシアさんが病気になってからのことは、正さんが連載しているエッセイからの抜粋、一部加筆したものが載せられています。
施設に入居するまでは、正さんは外出もしにくい状況だったようです。
ショートステイの介護施設に見学に行っても完全拒否のベニシアさん。
次女の和美さんがほぼ毎日家で過ごすことになったけれど、夜中に隣室で寝ているベニシアさんが呼んでも和美さんは起きないし、「やることは何でも、ほぼ中途半端でほったらかし」だとイライラしている様子も伺えます。
ようやく施設入居が決まったものの、当日ホームに連れて行くとベニシアさんは「こんなところ絶対にイヤ」と不安になって泣き出す始末。
このときは息子の悠仁さん家族も一緒に行っていて、孫の來愛(くれあ)ちゃんが入居者さんやヘルパーさんの人気者になり、次第にベニシアさんの気持ちも落ち着いたようです。
入居してホッとできると思いきや、正さんはベニシアさんを「姥捨て山」に置いてきた罪の意識に苛まれてしまいます。
介護経験者やヘルパーさんたちに慰めや同情、応援の言葉をもらって、罪の意識は徐々に薄らいできているようです。
最近の様子は
ホームに入っても、気がかりなことはあるようです。
ホームでの食事は年配者向けのあっさりした和食で、ベニシアさんは苦手のようであまり食べていないとか。
正さんがおやつに持って行く果物を、「美味しい」と言いつつたくさん食べているそうです。
そして、目が見えなくなったベニシアさんは、ホームではじっと椅子に座ったままなので、正さんが散歩に連れ出しています。
車椅子を買い、車で宝ヶ池公園や加茂川沿いの公園に出かけます。
見えなくなったと言っても日によって違うらしく、調子のいい日はぼんやり見えるそう。
散歩のあとは木陰のベンチでアイスクリームを食べるのがベニシアさんの楽しみ。
本にはベニシアさんが描いたイラストがたくさん載せられています。
ベニシアさんの笑顔の写真にホッとさせられます。
【ベニシアさんに関する他の記事はこちら】
コメントを残す