「人を呪わば穴二つ」という諺があります。
他人を呪って殺そうとすれば、自分もその報いで殺されることになるので、墓穴が二つ必要になる、という意味です。
殺すとまでいかなくても、人の悪口を言うことも自分に跳ね返ってきます。
興奮状態
悪口を言っているときは多少すっきりした気持ちになるのは、脳内で快楽物質のドーパミンが分泌され、交感神経が興奮状態になっているため。
同僚に上司の悪口を言ったりママ友のうわさ話をするなどだけでなく、SNS上での誹謗中傷も同じです。
正義は自分にある気になって誰かを叩きのめしているときは、興奮状態で気分もよくなっているかもしれません。
でもその結果、自分自身の神経のバランスが著しく乱れ、コンディションが下がってしまうことに気が付いていないだけだと、医師の小林弘幸氏は言います。
マウンティング
「マウンティング」も同じこと。
マウントを取りたがる人は自信過剰なタイプに見えますが、実際は「認められたいのに、認められない」という承認欲求をこじらせ、不安定ゆえに攻撃的になっているそうです。
他人を貶めることで自分が優れていると思い込むための確認作業というわけです。
自己肯定感が低く、不安な気持ちに駆られている人ほど、マウンティングしたがるものだとのこと。
そうわかっていればマウンティングされることがあっても、「この人は不安でたまらないんだな」と思うことができます。
依存性がある
怖いのが、悪口やマウンティングには依存性があるということ。
つまり、言えば言うほど、もっと言いたくなってしまうそうなのです。
悪口を言う、マウントするのは、相手にとらわれている状態。
そして、嫌いな人、「自分より下だ」と思い込んでいる相手のために、自分の大切な時間と感情を費やし、自律神経を乱しているのです。
もちろん、理不尽なことに毅然と怒りを表すべき場面もありますが、それは悪口とは別物です。
実生活であってもSNSであっても、悪口や中傷を述べ立てる人のほうがストレスが多く、人生に不満を抱えているとか。
目先のストレスを解消しようとしてやっていることが、結局は自分の人生を損なっているということです。
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