買い物のときは必要なものだけを買いたい。
不要なもので部屋をいっぱいにしたくないし、お金も大事に使いたい。
そう思っているはずなのに、「どうしてこんなものを買ったんだろう」と思うような買い物をすることがあります。
企業は商品を売るために、あの手この手を使います。
必要であろうが必要でなかろうが、とにかくたくさん買ってもらうために、いろんな方法をとります。
カギとなるのはドーパミンです。
欲望で頭がいっぱいに
脳は報酬が手に入りそうになったとき、ドーパミンという神経伝達物質を放出します。
ドーパミンは脳に対し、集中して欲しいものを手に入れろという指令を出します。
この指令が出ると欲望で頭がいっぱいになり、快感が得られそうだという興奮を覚えます。
注意力がそこへ向けられ、それを手に入れたり、繰り返し行うことしか考えられなくなるのです。
脂分や糖分の多い食べ物、アルコール、バーゲンセール、SNS、テレビゲームなど、快感を得られそうなものならなんでもドーパミンを作用させます。
目新しいものを追加し続ける
ドーパミンは見慣れたものには作用しなくなります。
目新しいもの、変化に富んだものに反応するのです。
ファーストフード店が新商品を出すのも、衣類メーカーが新色を加えたり新しいデザインのアイテムを追加するのも、ドーパミンを出して購入してもらうためです。
そう言われると、ああそうかもと納得できます。
私も行きなれた店でも、何か目新しいものはないかと無意識で探している気がします。
いつもいつも見慣れたものばかりでは、必要かどうかは別にして飽きてしまうのでしょう(厄介なもんですね)。
価格を利用
「価格」がうまく利用されている場合もあります。
「1点買えば、もう1点は無料」「タイムセール」「残りわずか」「50%オフ」「現品かぎり」「期間限定」などなど、こうした言葉はドーパミンを放出し、その商品に飛びつかせる効果があります。
研究されている
大きな書店に行ってマーケティング関係の棚を見ると、どうすれば人に物を買わすことができるかについての本がずらりと並んでいます。
人の消費行動について、ここまで研究されているのだと驚きます。
そうまでして買わせようとする企業に対抗するのは簡単なことではありませんが、できるだけ踊らされることなく、自分が本当に欲しいと思うものを買えるようになりたいですね。
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