秋はいい気候ですね。
ウォーキングしているととても気持ちいいです。
思わず神様に感謝したくなるくらい。
自由に歩けることや時間があること、取り立てて大きな悩み事がないこと(両親は不仲ですが)などを感謝。
感謝と言えば、ある人のことを思い出します。
作曲家、服部良一
昔、服部良一さんという作曲家がいました(1993年に亡くなられています)。
今では同じく作曲家の息子、克久さんのほうが知られているかもしれません(今年お亡くなりになったそうです)。
私くらいの年代の人は、服部良一といえばよく歌番組などの審査員をしていたのを覚えているかもしれませんね。
服部良一さんは戦前からジャズのフィーリングを生かした曲を作る売れっ子作曲家でしたが、太平洋戦争がはじまるとジャズなどの音楽は敵性音楽として排除されます。
そんな時でもドレミを数字に変え、人からは何をしているのかわからないようにして作曲を続けていたそうです。
感謝の言葉
戦後も活躍を続けられた服部さんは、こんな言葉を残しています。
音楽を自分のなりわいにできたことを、天を仰ぎ、地に伏して神に感謝したい。
私はずっと昔に新聞でこの言葉を読み、感銘を受けました。
「天を仰ぎ、地に伏して」という言葉が、何とも心の底から湧き上がる気持ちを言い表しているようで、こう言えるなんてなんとすばらしい人生を送ったんだろうと思ったのです。
戦争を経験されているので、あえて語られていない苦労は山ほどあったでしょうし、大変な努力もされたとは思います。
それらを自分の努力の賜物とするのではなく、神様に感謝するところがすごい。
好きなことは仕事にしないほうがいいという考えもありますが、これ以外の仕事をするなんて考えられないというタイプの人にとっては、まさしく「神に感謝」したいほど嬉しいことだったのでしょう。
天職だったのでしょうね。
何に対しての感謝でも
若いころに服部さんのこの言葉を知って、自分もそう言える人生を送ったと言えれば格好いいのですが、残念ながらまったくそんなことはないです。
しかしまあ、服部さんのように好きな仕事だけでなく、何に感謝してもいいわけですよね。
私の場合だと「気楽な一生を送ることができたことを感謝」することになりそう。
苦労の多い人生を送った人からするとそれで十分と言われそうですが、なんだかなあ。
そんなことを思いながらウォーキングをした秋の日なのでした。
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