嫌なことは誰にでも起こり得ます。
そんなとき、ネガティブな感情をいつまでも引きずる人と、さっさと切り替える人との違いはどこにあるのでしょう。
ポジティブ心理学の創始者マーティン・セリグマン博士は、ネガティブな出来事に対する「時間」と「空間」の捉え方が、その人の気持ちを左右すると考えています(ヨガジャーナルオンラインの記事より)。
時間と空間
【時間】 「永続的」と「一時的」
ネガティブな出来事が「いつ」起きると捉えているかが気持ちを左右します。
「私はいつもこんな目に逢う」「私はずっと損ばかりしている」などと、ネガティブな出来事をいつでも起こる「永続的なもの」と捉えていると、未来にも希望が持てず、ネガティブな気持ちから抜け出せなくなります。
その一方、「今日はひどい目に遭った」「今回は損した」のように、「一時的なもの」と捉える人は、ポジティブな気持ちを取り戻しやすくなります。
【空間】 「普遍的」と「特定的」
次にネガティブな出来事が「どこで」起きると考えているかによっても違いが出ます。
「私はどこでも嫌な思いをする」「私は誰からも否定される」などとネガティブな出来事を「普遍的なもの」と捉えると、ネガティブな気持ちからは逃げられなくなってしまいます。
でも、「私はこの店では嫌な思いをした」「私は○○さんには否定された」と、あくまで「特定的なもの」として捉えると、自分に合う環境を探せばよいと気持ちを切り替えやすくなります。
思い込みを確認する
つまりネガティブな気持ちを切り替えられないのは、そうした出来事が「いつでも」「どこでも」起きると思い込んでいるからです。
ネガティブ感情の切り替えをしようと思うなら、この「いつでも・どこでも」が本当にそうなのか、しっかり確かめることが必要です。
確かめていくうちに、「大丈夫なときもある」「あの人は安心できる」というように例外が見つかっていきます。
思考の癖
「いつでも・どこでも」と思い込んでいると、神経の通り道ができて同じ考え方が癖になってしまいます。
出来事があって「また嫌な思いをした。やっぱり自分は……」という思いから抜け出せなくなるのは一連の流れになってしまっています。
気持ちの切り替えがうまくいかない人は、自分が普段どんなふうに考える癖があるのか確認してみたほうがいいですね。
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