日本人はアメリカや中国に比べて料理を楽しんでいないという調査結果を朝日新聞で見ました。
コンサルティング会社「シグマクシス」は、食とウェルビーイング(心身と社会的な健康)に関する6カ国調査を2019年から行っています。
調査は日本、アメリカ、イタリア、中国、タイ、インドネシアで実施され、各国で18歳以上の男女800人にインターネットで聞きました。
料理で楽しいことは?
今年1月に行われた調査で「料理で楽しいことは何ですか」(複数回答)との質問に、日本でもっとも多かった答えは「店で食材を選ぶ」「味をほめられる」と並んで「料理しない」でした(いずれも21%)。
次に多かったのは「料理に楽しいことはない」「作るものを決める」(17%)。
上位5位までに「料理しない」「料理で楽しいことはない」というネガティブな答えがランクイン。
この二つの回答は前回調査(20年)よりも増えていたそうです。
ほかの国を見ると、アメリカの1位は「料理そのもの」、「配膳」(44%)。
中国とタイでは「料理そのもの」(中国55%、タイ47%)など。
料理する理由は?
次に料理をする理由を聞いたところ、
日本では「食費を抑えたい」だけが飛びぬけて高くて44%。
他の国では「料理自体に興味を持ち、知識を身につけられる」がタイは35%、中国34%、インドネシア33%、イタリア25%に対し、日本は12%。
「リラックス」を選んだ回答者は、イタリアの43%を筆頭に、他の5カ国はどこも30%以上だったのに、日本は12%。
義務になっている
この調査を実施した「シグマクシス」の住朋享さんは、
「料理には家事の要素とクリエイティブな要素がある。海外の国々では二つのバランスが取れているのに対して、日本では家事労働としての捉え方が強くなっている」
と話しているそうです。
この調査結果からは、日本では料理をする楽しさや好奇心は感じられません。
料理はやってもいいし、やらなくもいいことではなく、絶対にやらなくてはいけないことになっているのだと思います。特に子どもがいる場合は。
料理を担っているのはいまだに女性が多いようですし(若い人では変わってきているのかな)、料理しなくても栄養のある食事が摂れる選択肢が増えればいいですが。
ネット上で見かけるような、すごい料理が並ぶ食卓が普通だと思うと、料理は負担でしかなくなりますよね。
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