先日、上野千鶴子著「在宅ひとり死のススメ」を読みました。
その中に、なかなかショックなことが書いてありました。
老後は一人暮らしの人が一番幸せだというデータがあるそうです。
生活満足度が高いのは独居高齢者
調べたのは、大阪府下で耳鼻咽喉科を開業しているお医者さん。
調査対象は、大都市近郊の住宅街に住む中流のお年寄り460名。
ある程度のお金があって、自分の足で受診できるくらいの健康状態で、子どもがいても世帯分離して暮らす「選択的」おひとりさまが多いとのことで、比較的恵まれた人達と言えるかもしれません。
そうしたお年寄りを調べると、一番生活満足度が高いのは一人暮らしの人。
同居者が一人、つまり二人世帯は生活満足度が最低になるのだそうです。
同居者がもう一人増えて三人世帯になると、生活満足度はやや上昇し、四人以上になると独居高齢者とほぼ並ぶ水準になるそうです。
生活満足度が最低の二人世帯とは、夫婦世帯か、親一人子一人のいずれか。
こういう場合は、子どもが同居するかペットを飼うかすると、緩衝地帯ができて満足度がやや上がるのだそう。
7つの秘訣
この調査をした辻川覚志さんは「ふたり老後もこれで幸せ」という本の中で、夫婦が折り合っていく7つの秘訣を書いています。
①それぞれ互いに納得している
②しっかり分業できている
③別々の価値観でもかまわない
④目の前の不満は些細なことと割り切る
⑤ふたりのときから、ひとりのときを想定する
⑥時間的、空間的に距離をあける
⑦自ら自分の世界に入り込む
辻川さん自身は既婚者だそうで、「一人暮らしのふたりが、同じ屋根の下で暮らすようにできることがふたり老後の理想型」とのこと。
うまくやるコツを伝えても
もともと赤の他人だった夫婦、いくら長年夫婦として暮らしていたとしても、年取ってからも一つ屋根の下で仲良く暮らすのは簡単なことではないのかもしれません。
夫婦が老後仲良くやっていく方法について夫に話してみました。
反応は、「仮面夫婦みたい」「そんなのあかんのとちゃう?」とはなから受け入れてもらえませんでした。
確かに難しそう……。
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