着物には興味がない私。
大半が振袖を切る成人式でさえ、スーツで行って親を嘆かせたくらいです。
そんな私でも着物の素晴らしさはわかっているつもりです。
だけど着物は手入れに手間はかかるし動きにくいし高価すぎる。
中でも一番のネックが「自分では着ることができない」こと。
でも、簡単に自分で着ることのできる着物があると言うのです。
その名は「三部式着物」。
三部式着物とは
制作販売している京都の「driccoきもの」の着物は、本来一枚のはずの着物が、三つのパーツに分かれています。
上半身、巻きスカート、面ファスナー付きおはしょりベルト、の三つです。
考案したのは、「driccoきもの」の社長、岩崎絵美さんの母親、裕美さんが京都造形芸術大元教授の中山和子さんと共同で研究し、完成させたものだそうです。
材質は正絹、ポリエステル、洋服地、コットンなどで、振袖、訪問着、色無地、小紋、浴衣があります。
価格はポリエステル小紋で4万5千円から。
普通にハンガーに掛けてクローゼットに収納できるそうです。
着方
新聞記事を写真にとったので見にくいですね。
こちらに着方の動画があります→driccoきものとは
意外なことに、着物に親しんだ人でも購入するそうです。
「年を取ると思うように手が回らなくなる。ここまで簡単にきれいに着られるなら、もう普通の着物に戻れないかも」という声があるそうです。
業界の怠慢だと思っていた
現在、着物を着るのは仕事上必要な人か、よほど好きな人など、一部の人になってしまいました。
でも当たり前だと思うのですよね。
会社勤めをする人が多く、自転車に乗ったり車の運転をして、着た洋服は洗濯機で丸洗いする時代です。
お金がかかって手入れが大変で自分で着られない着物を買う人なんて、少数派になっていくに決まっています。
でも、ごくごくたまに着物を着る機会があったりすると、「着物っていいな」と思うものなのです(私でさえ、そう思う)。
だけど着物を生活に入れるのはハードルが高すぎます。
どうして業界は、もっと着やすく動きやすく扱いやすい着物を考えて、着物を普段にも楽しみたいという人を取り込む努力をしないんだろうと不思議に思っていました。
振袖のように高く売りつけることのできるものばかり作っていれば、そりゃ誰も着なくなりますよね。
でもこの三部式着物、私のように着物に興味のない人間でも、ちょっと着てみたいかもという気になれました。
driccoきものでは4月から、家にある着物を三部式に仕立て直すサービスも始めるそうです。
コメントを残す