Eテレ「猫のしっぽ カエルの手」で人気のガーデナー、ベニシア・スタンリー・スミスさん。
目が悪くなる病気になっても、前向きな姿勢を失わない姿勢は見事です。
そんな彼女の強さはどこから来るんだろう?
どうしてそんなにポジティブでいられるんだろうか?
何かヒントはないかと思って彼女のエッセイ(ご主人の正さんが翻訳したもの)を読んでみました。
両親と乳母
エッセイにたびたび書かれているベニシアさんのお母さんは、とても厳しく、はっきりとモノを言う人でした。
ベニシアさんはお母さんの言葉に傷つき、恐れていたそうです。
反対にお父さんは物腰の柔らかい、一緒にいると心が落ち着く人だったそうです。
ベニシアさんが2歳のときに両親は離婚したので、お父さんと一緒に過ごす時間は多くありませんでした。
でも、お母さんの再婚相手とも関係はよく、大好きだったと言います。
なによりも、ベニシアさんときょうだいを育ててくれたフランス人の乳母ディンディンは、明るく朗らかで、我が子のようにベニシアさんたちを育ててくれたそうです。
「彼女の教えと愛と理解があったからこそ、今の私がある」とまで言っています。
つらい出来事
ところが、ベニシアさんが13歳のときにつらい出来事が起こります。
お母さんが三番目の夫と離婚したため、大好きだった継父と別れることになりました。
さらに数か月後、実父が心臓発作で急死してしまいます。
そして翌年、お母さんは乳母のディンディンを解雇してしまいます。
ベニシアさん達がディンディンに懐きすぎているから、というのが理由でした。
当時、寄宿舎制の女子高に在籍していたベニシアさんは抑うつ状態になり、ほとんど部屋にこもる毎日だったと言います。
お父さんを亡くしたショックから脱毛症になってしまったそうで、女の子にとっては辛かったことだと思います。
抑うつ状態を抜け出す
時々おしゃべりをしていた学校の先生から、学校の聖歌隊のオーディションを受けることを勧められ、ベニシアさんは見事ソリストを勝ち取ります。
これがきっかけで、抑うつ状態から抜け出すことができました。
そして気が付いたと言います。
こうやって小さな部屋にこもって、暗く悲しみに浸っていたら、人生を無駄にしてしまう。
暗い穴から抜け出したいと思い、心の目を閉ざさず、人生には必ず希望があることを信じていれば、抜け出すことができるのだ、と。
日記を書く
さらに、ベニシアさんを支えてくれたものに日記があります。
お母さんが4回も結婚と離婚を繰り返したため、両親に聞いてもらえない話は乳母のディンディンに、彼女に聞いてもらえないときは日記に書いていたのです。
辛いことを書けば心が軽くなり、楽しいことは忘れないために日記に書く。
日記を書くと考えが整理でき、前向きに生きろと励ましてくれるそうです。
**********
ベニシアさんは辛いことを経験するたびに、どう乗り越えていったらいいかを自分で獲得していったのですね。
そして、「私は人生に負けたくない。辛いことを乗り越えたい」という気持ちをいつも持っていることが、彼女の強さなのではないかと思います。
【ベニシアさんのこれまでの人生についてはこちら】
こんにちは。現在のベニシアさんの事が気になり、ネットサーフィンしていて、たどり着きました。
他の記事も読ませて頂き、とてもほのぼのした気持ちになっています。私は、51になります。お洋服や美容院のお話し、親御さんのことなど、何気ない日々の事が、とても共感出来ました。私は両親の介護が、数年前に終わり、今、自分の老いや、これからの生き方を模索している所です。
コロナで大変ですが、御体に気を付けて、お過ごしくださいね。また、拝読させて頂きたいと思っております。
原田さん
コメントをありがとうございます。
「ほのぼのとした気持ち」と書いていただけて嬉しいです。
ご両親の介護が終わられたのですね。お疲れさまでした。
これからはいろいろなことができますね。
ベニシアさんのことは心配ですね。
番組も再放送ばかりですし、今はどうされているのでしょうか。
でも病気になってなお前向きな姿勢は見習いたいなと思います。
原田さんもお体ご自愛ください。
また遊びに来てくださいね。