脳研究者によると「やる気なんて存在しない」

年末、やらなくてはいけないことがあるのに、やる気が出ない~。

でも、もともと「やる気」なんてものはないそうです。ほんと?

行動の結果にすぎない

脳研究者の池谷裕二氏によると、「人間は、行動を起こすからやる気が出てくる生き物」なんだそうです。

「やる気」を出そうと、何かいい方法はないかと探したりしますが、本来やる気というのは行動を起こせば自然とついてくるものなので、特別な方法を探す必要はないのだとか。

じゃあ私たちがよく口にする「やる気」とはいったい何なのかというと、

「人間は言葉が発達したことで、行動の結果にしか過ぎないものに対して「やる気」なんて言葉を作ってしまった。それに翻弄されているだけ」だそうです。

ごちゃごちゃ言ってないで、さっさと取り掛かればいいってことですね。

行動→感情

まず行動があって、その後感情が芽生えるのはやる気に限りません。

悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しくなる。

笑顔をつくるから楽しくなる。

ガッツポーズを作るという「行動」をすることで、達成感という「気分」が生じるのだそうです。

人の感情や気分の起点になるのは、脳ではなく身体。まず身体を動かさないと脳にスイッチは入らないとのこと。

スイッチの入れ方

身体を動かさなくても脳にスイッチを入れる方法があります。

それは、目を閉じて、みかんやテニスボールなど、それくらいの大きさのものを頭の上に乗せて、ゆっくり手を離して目を開ける。

するとスムーズに行動を開始できるそうです。

強制的に視野を狭め(目を閉じ)、頭頂部に意識を集中させることで、目の前のタスクに自然と取り掛かれる状態(集中力が高まった状態)が作れるのだそうです。

実際にみかんを頭に乗せられないときは、目を閉じて頭の中でその動作をイメージするだけでも同じ作用が期待できるそうなので、職場でもできそうですね。

習慣化も大事

「やる気」を必要とせずに動ける状態をつくるには、行動の習慣化も有効。

自分が面倒と思うことでも「1日のうちにこの時間はこれをやる」と少しづつ体を慣らしていくことで気にせず行動できるようになるということです。

スムーズに行動できる体があってこそよく働けるので、鍛えるべきは脳ではなく身体だそうです。

「やる気が出ない」という言い訳は、もうできませんね……。

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