感情が先に起こり、それにつられて体の動きが起こると思っていました。
スポーツ選手がいいプレーをしたときにガッツポーズをしますが、あれは嬉しいからだと思っていたのです。
もちろんそういう面もあるでしょうが、科学的に見るとガッツポーズは、そうすることによってよりテンションを上げたり、勢いづけるという意味合いがあるようだと、言語学博士の堀田秀吾氏は言っています。
体の中でも、より主導権が強いのが頭部より下、自分の意志で動かしやすい手足になるとのこと。
楽しい動き、しょんぼりした動き
サンフランコ州立大学のペパーとリンの研究では、被験者たちに両手を大きく上げてスキップなどの楽しい動きや、うつむいて歩くなどのしょんぼりした動きをしてもらい、自分で感じる元気エネルギーがどのように変化するかを調べました。
すると、楽しい動きをした人たちは元気度がアップし、うつむいて歩いた人たちは、実験前に元気だった人たちまでも元気度が大幅に下がってしまいました。
「手足の動きは、表情よりもさらに優位に感情を動かす = 楽しい動きをすると、楽しくなってくる」
ということがわかったそうです。
ダンスすれば
ガッツポーズであれ何であれ、楽しそうな動きは表情も気持ちも明るくしてくれるそうです。
「楽しそうな動き」と言えばダンス。
ヨーク大学のキャンピオンとシェフィールド大学のレヴィタの研究でも、5分間ダンスをすると、ストレスや疲労の解消に効果があるということがわかったそうです。
どの国にも伝統的な踊りがあります。
「踊ることによってみんなで「楽しい気持ち」「嬉しい気持ち」「神聖な気持ち」などがコントロールできるということを、人は太古の昔から知っていたのかもしれません」と堀田氏。
まず動き
感情が先ではないということは何度か記事にしています。
姿勢が自尊感情に影響するそうです。
やる気が起こらないなんてよく言いますが、そもそもやる気なんて存在しなくて、行動するからやる気が出てくるのだとか。
ということは、まずは動いてしまえば感情なんて好きにコントロールできるのでは?
……と言えるほど簡単ではないですよね、きっと。
でも体の動きが大事ってことですね。
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