「推し活」も立場が変われば意味も変わる

「推し活」という言葉はすっかり一般的になりました。

「推し活をしている」と聞くと、趣味を楽しんでいるんだなという印象を受けます。

押し活をしている女性が、「しごと(仕事)週5日、おしごと(押し事)週2日で、1週間忙しい」と話しているのをテレビで見ました。

シニアの推し活

推し活を楽しんでいるのは若い人ばかりではなく、シニアも同じ。

「ハルメク生きかた上手研究所」が2022年に、50~84歳の女性559名を対象に実施した調査によると、「推し」がいるシニア女性は35.2%、1年間で押しに使う平均金額は約9万円だそうです。

その内訳は、「遠征費(宿泊、交通費など)」が平均8万7167円、「コンサート、ステージ、試合などのチケット費」が平均5万5699円、「本・雑誌・関連書籍など」が平均3万4892円となっています。

お金もかかりますが、楽しみには代えられないといったところでしょうか。

「人間関係の消費」

しかし、立場が変わればこうした「推し活」も違う姿に見えてくるようです。

宝塚歌劇団で劇作家・演出家をしていた上田久美子さんは、劇場は「公演の内容を見るより、スターに会いに行き、スターとの関係性を確認する場になっている」と言います。

推し活をしている側は、スター(押し)を好きであることで自分のアイデンティティをつくります。

リアルな人間関係を保つには手間がかかるけれど、チケットやグッズを買って関係を維持するのは簡単。

金銭的な貢献がスターの人気のバロメーターになり、自分が育てたんだと存在価値を見出します。

「芸を見せていたはずの場所が人間関係を消費する場になっているように私には見えます」と語っています。

日本の演劇は多くの助成金が得られないので、スターを見に来るファンに頼る商業的な舞台の方が発展しやすい、とも。

上田さんは、どうにかして、この傾向に抵抗したくて宝塚を退団しました。

今はフランスで現代演劇を学んでいるそうです。

本当のファン

「押し活」の対象にされている業界は、どこもこうしたことに悩んでいるのかもしれません。

芝居の内容を見てもらえない、歌を聴いてもらえない、試合を見てもらえないなど、ありそうですね。

でも、どうしたってお金は必要で、押し活によって落ちるお金は貴重です。

ラグビーW杯のときも、急にファンになった人たちを「にわか」と呼んでいましたが、最初は誰でもミーハー的な興味で近づくのでは。

業界はきっと、押し活に邁進する人たちの中から、本当の意味でのファンが育つことを待っているのでしょう。

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