料理研究家になる女性は、味がわかる男性を夫にしているようです。
料理愛好家(研究家ではないのですね)の平野レミさんもそのようですね。
レシピ本を買ってくれる
レミさんのお父さんは、異国にルーツを持つ貧しい子どもたちを十数人も預かっていたそうです。
そのため独身時代のレミさんはかなり料理をしていたとか。
イラストレーターの和田誠さんと結婚後、分厚い日本料理の本を一冊買い、そこに載っていたものを全部作ったレミさん。
和田さん(レミさんはご主人のことをこう呼んでいます)は「どんどんやれ!」と言って、他のレシピ本も揃えてくれたそうです。
レミさんはレシピ本を参考に、自分のアイデアも加えて実験と失敗を繰り返し。
食卓に出したら和田さんが、「とてもおいしい」「ちょっとコクが足りないかな」など言ってくれたそうです。
たまの外食のときは「うちで食う方がよっぽどおいしい」と必ず言い、仕事でパーティーに行っても何も食べずに帰ってくる。
人をやる気にさせるのがうまかった、とレミさんは言っています。
自分の世界が必要
そもそもレミさんはどうして料理に熱中するようになったのでしょう。
結婚してから、朝、仕事に行くときの顔つきがビシッとしていて別人のようだった和田さん。
仕事部屋が自宅にあったころ、レミさんが脱いだ靴下をそのままにしていたら、「生活のにおいがするものは置かないでね」と言われた。
そこで夫との高い壁を感じてしまったとか。
夫婦といえど決して一心同体じゃない、自分の世界を持たないと大変だと思ったそうです。
エッセイがきっかけ
当時、「四季の味」という季刊誌があり、いろんな人が食にまつわるエッセーをリレー方式で連載していました。
そこに書いた人に「次はお願い」と頼まれ、断り切れずにレシピも数品入れて書いたものが、大反響だったそう。
舌も確か
レミさんの作る料理は元からおいしかったのでしょうが、レシピ本を買ったり料理を誉めたりしてやる気にさせたのは夫の和田さん。
一番最初に食べて感想を言う立場の人なので、料理研究家の夫は舌も確かで、食いしん坊でないと務まらないなと思います。
栗原はるみさんの亡くなったご主人も料理がすごく上手で、はるみさんの作るものに対しても厳しかったとか。
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