娘が就職して家を出て1年半が過ぎました。
最初のころは、街でお母さんと若い娘さんの二人連れを見ただけで目をそらすようなところがありました。
もう私は娘とああやって出かけることはできなくなったんだなと寂しい気持ちになったものです。
仮に娘が家にいたとしても、仕事をしていれば忙しいので、それほど一緒に行動はしなかったことはわかっているのです。
それほどベッタリな親子でもなかったので。
でも、頭ではわかっていても気持ちのほうはどうしようもありませんでした。
娘の万年筆
それでもさすがに時間が経つにつれて、娘のいない環境にも慣れてきました。
今では親子連れを見ても何とも思いません(笑)。
そして最近、そんな自分の気持ちを確認できるようなことがありました。
私は毎朝、モーニング・ページ(何でもいいから思いついたことを3ページ分書く)を書いています。
このとき使っているのが、娘が小学校の頃に買ったペリカーノ・ジュニアという子ども向けの万年筆でした。
本人が使わなくなってずっとしまってあったのを見つけ、私が使うようになったのです。
キャップにヒビが入ってちゃんと閉まらなかったのですが、書くには不都合はなかったので使い続けていました。
それをうっかり床に落としたせいでペン先が傷み、書いたときに文字がかすれるようになったのです。
捨てられない
あまりモノにはこだわりがないほうだと思っていましたが、この万年筆はこうなってもなかなか捨てられませんでした。
娘が小学校高学年のとき、私と交換日記をしようと言い出したことがあって(学校で流行っていたんでしょうかね)、一時期ノートに交互に書いていたことがあります。
その時娘がこの万年筆を使っていたのです。
そんな思い出もあり捨てられませんでした。
ようやく処分
でも、書いたときに字がかすれるのにイライラしはじめ、いつまでも娘との思い出に浸るのももう充分だろうという気がしてきたので、ようやく処分しました。
そして、自分用に新しいペリカーノ・ジュニアを買いました。
別の万年筆にしなかったのは、インクカートリッジがまだ一箱残っていたからです(モッタイナイ精神)。
新しい万年筆はやっぱり書き味がいい!
自分で選んだ軸の色、ターコイズも気に入っています。
娘の使っていた万年筆を処分し、新しいのを買ったことは自分の中では象徴的なことだなと感じています。
気持ちの上で、なにか一区切りついたようです。
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