人は普段の生活で、何万個という考えを頭の中でめぐらしているそうです。
そして、頭の中で考えていることは無意識のうちに行動に表れるとか。
ユトレヒト大学の実験
オランダのユトレヒト大学のヘンク・アールツは69名の大学生を集めて、ある実験をしました。
彼らに「どのくらい図書館を利用していますか?」「図書館の利点は?」など、「図書館」という言葉を頭に意識させるようにしました。
そして別の実験と称して、単語を声に出して読み上げてもらい、声の大きさを測定しました。
すると、「図書館」の意識を持たされなかったときに比べ、小さな声しか出せなかったそうです。
図書館ではおしゃべりが禁止されていて、話す時も小さな声で話さなくてはいけません。
「図書館」という言葉を意識させられた人は、なぜか大きな声を出さなくなってしまうことがわかりました。
プライミング効果
こうした現象は「プライミング現象」と呼ばれます。
歩いているときに、どこからかカレーの匂いがしてきて、そのあと買い物した時に気付いたらレトルトカレーを手に取っていたとか。
若い人に「老人」を連想させる言葉を見せると、まるで老人のように歩くのが遅くなったとか。
いずれも本人は無意識のうちに行動しています。
憧れの人に寄っていく
このプライミング効果をうまく利用すれば、憧れの人に近づけるかもしれません。
憧れている人や芸能人がいるなら、彼らのことをしょっちゅう考えているうちに、しぐさや表情、立ち居振る舞いを知らないうちにマネるようになっていきます。
お金持ちになりたいなら、お金持はどんなふうに行動するのかを考えてみればいいのですね。
お金に関する行動が変わるかもしれません。
そう考えると、頭の中で巡らす考えは大事になってきます。
誰かへの愚痴や怒り、過去の嫌な出来事なんかを思い出して悪い気分で過ごすなんてもったいない話です。
「もう年だから」「体のあちこちにガタが来ている」なんてことも、しつこく考えないほうがよさそう。
体の老化が先か、頭の中の考えが先か、わかりません。
同じ年齢でも若々しい人と老けている人とでは、見た目だけでなく頭の中も違うということですね。
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