不安は備えることで軽くなる

日々の生活を送る中で不安を感じることがあります。

自分や家族が闘病中とか、失業してしまった、などはっきりと理由がわかる場合もありますが、中には特に思い当るようなことがないのに、なんとなく正体がはっきりしない不安が胸に広がることがあります。

そんなときの対処の仕方を、「アドラー流「へこまない心」のつくり方」(岩井敏則 王様文庫)で読んでみました。

3つの感情

まず、「不安」「焦り」「恐怖」は違うものであるということ。

何らかの問題に直面したとき、人の感情は「不安」→「焦り」→「恐怖」へと変化します。

具体例として挙げられているのは「クマ」です。

自宅からそう遠くないところにクマが生息しているとします。

「最近、クマが出るらしい」と聞くと、「家の近くに出たらどうしよう」と心配になります。これが不安。

自宅の庭でクマの足跡を見つけてしまうと「クマがここまで来ている」という焦りを感じます。

そして、実際に外でクマに遭遇すると「恐怖」を感じます。

問題となる対象(ここではクマ)が近づくごとに、感情が動いていっています。

クマに対処しようとするときに大事なのは、クマがすぐそこまで近づいて「焦り」や「恐怖」を覚える段階まで来てしまうと対処することが難しくなるということです。

「不安」の段階で備えて解決するようにしなくてはいけないのです。

不安の意味

人は、危険に対して備え、自分の身を守るため「不安」という感情を抱くのだと言われています。

そうであるなら、不安を感じることは悪いことではなく、生き延びるためにとても大切な感情だと言えます。

まして、日本のように災害の多い国だと、不安は切っても切れない感情です。

対処法

アドラーによると、人には他の動物にはない三つの特徴があるそうです。

「所属」「信頼」「協力」の3つです。

人は集団を作り、そこに「所属」します。

その集団の中では「信頼」が生まれ、お互いの共通の目的のために「協力」し合います。

そうやって人間は生き延びてきました。

不安に備える方法の一つとして、自分の所属する組織の中で、信頼できる人に相談し、協力を仰ぐことがあります。

地震に対する不安を感じるならば、自治会や近所の人と話し、具体的な備蓄や避難経路について知識を得るようにします。

不安を感じても備えのために行動さえすれば、気持ちはずっと軽くなるはず。

不安は「備えなくてはいけないよ」と教えてくれているのですね。

読んでいただきありがとうございました。
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